歯科経営の新時代を切り開く“経営コンダクター”の
アプローチCEOの中村浩介様をインタビュアーに迎え、
高井歯科クリニックの歯科診療について
取材を受けた様子を掲載してまいります。



- 治療方法って本当にたくさんありますよね。しかもネットだと「あれがいい」「これがデメリット」と賛否両論あるので、知れば知るほどわからなくなる。
- 患者さんのお口の環境によってもオススメの治療法は異なりますから、頭を悩ませるところだと思います。
- 患者さん側からすると「結局、何がいいの?」と思われかもしれません。
私は単に、入れ歯になりたくないので歯科医院に通っています。(笑) - いい心がけだと思います。結局のところ、「何がいいの?」という質問に関しては、本当は「あなた自身の歯が一番いい」というのが私の結論です。
- なるほど。治療法はたくさんあれど、自分の歯に変わるものはないと。
- そうです。だからこそ、定期的に通っていただき、プロしか取れない汚れを取って、歯を長持ちさせてほしいということを願ってやみません。
- 歯科医院に通っていなくて、いつの間にか抜かなければ…という状況になってしまったら、どうしようもないですもんね。
- それでも、どうしても抜かなければいけなかったり、生まれつきなどの先天性の方、顔をぶつけてしまう事故で来院される方もいらっしゃいますから、対応する治療法が多くあること自体はいいことなんです。
- なるほど。私は入れ歯にはしたくありませんので、先生のオススメを教えてください。


- まず、中村さんは入れ歯がイヤだとおっしゃいましたが、どのあたりがいやなのでしょうか。
- 頭に、おじいちゃんおばあちゃんがするものと刷り込まれていますし、パカパカ外れるイメージがありますし、洗うのも大変そうですし、入れ歯洗浄剤を買っている自分もイヤで…
- わかりました。中村さんは入れ歯にいい印象をあまり持っていないようですね。その印象の中でも、「人にどう見られるのか」というところを気にされる傾向があるようです。
- 言っていて気づきませんでした。
- ヒトからどう見られるのかも大切ですが、合わせて大切なことは「食事を楽しめるかどうか」です。
- 入れ歯になっていないので、食事を楽しめなくなるという発想がありませんでした。体験なんかもできないですし。日頃、たくさんの患者さんの人生と向き合っているからこそ、わかることですね。
- そうなんです。特に私が感じるのは、入れ歯で喜んでくれる患者さんが少ないということです。一緒に頑張って治療して、お口の型を取って、できてきた入れ歯をはめていただいても、モノの良し悪しではなく、患者さんが喜んでくれる大きさが小さいのが入れ歯だと思います。
- 作ってもらえてよかったとは思っても、「入れ歯になっちゃった」と思わなくはないですよね。その気持ちが出ているのかもしれません。
- 私もそうだと思います。ですので、どの治療法が高機能で、長持ちして…というまえに、患者さんが喜んでくれる治療法をお勧めしたい、というのが私の姿勢です。
その治療法が、インプラント治療ということになります。 - 詳しく聞かせてください。


- 数ある治療法の中で、歯を失ってしまったときはインプラント治療がよいということですね。言い換えると、患者さんが一番喜んでくれる治療法だと。
- そうです。全然、違います。
- 先生の「全然」、がすごく強調されていますね。
- はい、全然ちがいますので。さきほど、自分の歯が一番いいという話をしました。
自分の歯が一番いいのに、無くなった歯の上に橋をかけるように他の歯を削る治療法がブリッジ治療という方法です。 - 自分の歯が一番いいのに、削ってしまったら元も子もないのでは?
- はい。自分の歯を削ることで、健康な歯も寿命が短くなり、結果的に歯が抜けることを促進してしまっている場合もあります。
- ブリッジ治療って保険もありましたよね。どうして寿命が短くなる治療が保険診療にあるのですか?
- ブリッジ治療は保険が適応できる場合もあります。そもそもの話になってしまいますが、保険治療は“応急処置”の側面が大きいので、目的が長持ちさせることだったり、キレイを保つことではありません。
- なるほど…。保険って会計のときに安いので、「とりあえず保険で」みたいな習慣がついてしまっていますが、改めます。
- 保険治療は目先を見れば金銭的にお得感はありますが、根本的に問題を解決しているかどうかは別問題のことも少なくありませんね。
- インプラント治療はどうなのでしょうか?
- インプラント治療は、基本的に保険が適応外の自由診療、つまり自費です。ブリッジ治療と違い、他の歯を削らなくてよく、入れ歯のように印象を変えることがない治療法で、無くなった歯のところに、人工的な歯を復活させる方法になります。
- 入れ歯のように取り外しなく、他の歯も削らないという方法なら理想的ですね。そんな治療法があるなら、歯が抜けても大丈夫かも…とちょっと安心してしまいました(笑)。
- ダメです(笑)。あくまで歯を失ってしまったときの最善の治療法なので。ですが、感じていただいたようなメリットが患者さんに大変喜んでいただけている理由です。
- なるほど。無くなってしまったところに、人工的とは言え、歯が復活したらそれは嬉しいでしょう…が、物事には二面性があると、疑い深い私は思ってしまいます(笑)。
- 二面性の片方に入るかは言い切れませんが、インプラント治療は我々の難易度が他の治療法に比べて高い点はあります。無くなった歯の部分に、人工的な歯を埋める方法になりますので。
- 先生の経験、テクニックが重要ということですね。
- そうです。加えて、もともとのご自身の歯と同じく、日頃の歯ブラシや定期的な通院でプロのクリーニングは欠かせません。インプラント治療は一生ものと思われがちですが、定期的なクリーニングでキレイを保つことが長持ちさせるポイントです。
- 思えば、自分の歯ですら一生ものではないのに、人工的なインプラント治療が一生ものなわけがないですね。無意識に、入れたらOKと思ってしまっていました。
- もちろん、せっかく入れたのだから大切に長持ちさせようと、定期的なクリーニングをしていただければ一生ものになることもエビデンスとしてあります。実際に30年以上もった方もいますので。
- それはすごい。思えば、入れ歯にしても修理や作り直しがあるのに、インプラント治療は自費だから大丈夫でしょうみたいな患者側のスタンスも改めないといけませんね。
- だからこそ、まずは「自分の歯を大切に」ということです。
- 心にしみました。最後に、ちょっと日頃、患者さんが聞きにくいことを伺います。


- 単刀直入に、良さそうだけど高いという世間の印象があります。正確にいうと、ありました。
- 高いでしょと聞かれますし、金額だけで判断される患者さんも少なくありません。中村さんはどうして過去形になったのでしょうか?
- インプラント治療は、1本入れると何十万円みたいな世界じゃないですか。
- そうです。
- それって、患者側が1回の会計しか考えてないからじゃないか?と話を聞いていて思ったんです。入れ歯にしたら入れ歯洗浄剤、安定剤、入れ歯用歯ブラシ、そして作り直してまたお金がかかる。それって、ランニングコストとして考えたら、結果的にインプラント治療より高くなるんじゃないかと。
- 実はその通りなんです。
- ですよね。安定剤でホニャララグリップを調べてみたら、1000円前後でした。うまくいって1か月持ったとしても、洗浄剤他と合わせて2500円だとすると。年間25000円だから、10年で25万円もするんですか…。
- そうです。そこに入れ歯を作る費用は入っていませんし、保険の入れ歯は壊れやすいですし、壊れて作っている間は代わりの入れ歯がないので、その間もご負担をおかけしてしまいますので、それが辛いんです。
- だから“最良の治療”とおっしゃっているんですね。
- はい。ご友人とお食事の際も、スポーツの際も気にしていただきたくないという意味でも、私はお勧めしています。
- さすが、インプラント治療の専門医の先生でいらっしゃいますね。治療にかける勤勉さだけでなく、院内の清潔な環境を整えていらっしゃる点も、さすが他県からも患者さんに選ばれる先生だなと改めて実感をいたしました。
- ありがとうございます。
- 普段聞きにくいことも聞けてすっきりしました!
それでは最後に、高井歯科クリニックのインプラント治療をご紹介させていただき、結びとさせていただければと思います。ありがとうございました。
時代と共に様々な治療方法がでてくる中で、高井院長のいう「最良」の意味の深さを知る機会となった。歯にとって、お口の環境にとって最良という意味は当然含まれていて、ここに“あなたの人生にとって“という視点がある高井院長の発言は、患者想いでないと出ない発言である。
また、取材後、院内を詳細に見学させていただいたが、インプラント治療にかける滅菌や感染症対策などの準備が徹底されていることに気づいた。これは並大抵のことではなく、いいものにこだわるという姿勢がなければできず、コストカットという文字は院長から感じられなかった。安心という側面でも、非常にコストパフォーマンスが高い治療が受けられることは間違いない。
<対談者:中村浩介(なかむら・こうすけ)氏 プロフィール>
アプローチ 創業者 / CEO日本大学卒業、歯科用ユニット、インプラントメーカーにて歯科業界に精通を始める。その後、ロサンゼルスに渡米しロングビーチ空港にてパイロットも経験する。帰国後は歯科経営と医療業界の働き方に精通し、歯科経営コンダクターアプローチを設立する。訪問した歯科医院件数は3000件以上を越え、47都道府県の歯科医院を訪問し経営ノウハウだけでなくモチベーションセミナーを実施するなど各地にわたって活躍し、クリニック経営のプロとして著者としての執筆活動も行っている。近年では、医療・保育業界など業界の垣根を超えた相談が寄せられている。